ダイヤモンドの階段

昔、大金持ちの男がいました。その男の名前はクリストファー・シャルギエル。
そしてその男には一人の娘がいました。その娘はレイ・シャルギエルといい、クルス・アドラメレクという男と結婚しました。
しかし、レイの父、クリストファーは急病で死んでしまいました。クリストファーの遺言として、クリストファーの全財産はレイのものとなりました。
そしてこれが、悲劇の始まりだったのでした…

上

「はぁ…」
「大丈夫かい?」
レイは父が死んだショックに未だ立ち直れないらしい。
毎日毎日、溜息ばかりをついては、何も口にしない。
そんなレイを気遣いながら、クルスは日々を過ごすのであった。

「今日は何が食べたい?」
「何もいらないわ。少し寝かせて頂戴。」
「・・・。」
レイは何も食べない。精神的ショックが大きすぎるらしい
。 一度精神科へいったのだが、様子を見るしかない、といわれた。

レイの家は父、クリストファーが買った家で、とてつもなくデカくて、広い家だった。
そこにはダイヤモンドの階段、真珠の首飾りなど、高級なものが沢山置いてあった。
毎回毎回、他人が訪れては仰天する。クルスは記憶力が良く、学力もあるため、この広い家の隅から隅まで、全ての部屋などを覚えてしまった。
いまではその仰天する他人を見て笑っている。

レイがじょじょに回復してきて、レイとクルス、二人とも以前のように、会話が弾んだ。
あるときは公園へいったり、あるときはデパートへいったり。デートを沢山楽しんだ。
ある日、レイがパーティを開いた。レイの高校時代の友人、クルスの大学時代の友人。
また亡き父、クリストファーの仕事友達から、幼馴染まで。たくさんの人が集まった。
ふと、レイが何かをとってくる、と二階へいったので、クルスも「心配だから」とついてきた。
何かをもって階段を降りようと、レイが足を出したそのとき、

なにかの拍子でレイが踏み外し、レイはダイヤモンドの階段を転げ落ちた。
瞬時に、沈黙が奔る。
上では、クルスが頭を抱えながら階段を降りてきた。
「レイ、レイィィィィ!!」
クルスはパニック状態で、レイの体を揺さぶりながら、レイレイと呟いていた。
そこに、元医師である老人が立ち寄った。
その老人はレイの首を触り、クルスに向かって首を横に振った。
「そんな、そんな…レイが、僕のれ、レイが…!うわああああああああああああぁ!」
クルスの叫び声が、部屋中に響き渡った。


中


レイの死が公になった時には、もうクルスは大方回復していた。
あの後、自分が死んだときはクルスに家の財産を渡すと書いてあった手紙がみつかり、クリストファーの財産はクルスのものになった。
そしてクルスは普通のアパートに住み、就職も決まり、最早普通のサラリーマンになろうとしていた。
だが、そこには莫大な裏金や賄賂などが絡んでいた。
そして、レイの友人やクリストファーの友人なども、クルスの回復がとても早いことに疑問を感じていた。

ある日、レイの事件の真相が明らかになった。
実は、レイは殺されたのだった。そして、犯人はクルスだった。
何故、こんなに真相を解き明かすのに時間がかかったかというと、偶然、あの階段にあったレイの指紋とクルスの指紋が完全に一致していたのだ。
なので、警察はその完全にいっちしている指紋がある人間を探してしまったのだ。当然、そんなやつはいなかった。
もういちど、鑑識が調べてみると、それは指紋と指紋が一致しているものだとわかった。
あのとき、レイと一緒にいたのはクルス。彼しか犯人は考えられない。
そう思った警察は一気に捜査に踏み込んだ。

警察がクルスのアパートを調べているとき…
クルスは出勤途中だった。
ある道の交差点で、信号が赤から青になるのを待っていた。
だが、そのとき。

クルスは倒れた。


下


誰かに刺殺されていたのだ。
警察がそこをとおり、その人間がクルスだと知ったとき、警察は驚きの表情であった。
そして何故か、そこにはダイヤモンドのナイフが落ちていて、警察はもうひとつ、驚愕する事実をしった。
それはレイがあのとき、何かを持ってくると二階へあがり、下へおりてくるときにもっていたものである。
レイが死んだときには、それはレイの横にあったはず。

警察が不思議に思っているとき、ある一人の少女が声をかけた。
「あの、警察さん。」
「なんだい?今君にかまってる余裕はないんだ。すまないが、あっちにいっておいてくれ。」
「私、あのひと殺した人しってる。」
「何!!それは本当かね?」
「ええ。ちゃんとみてたわ。」
その後、その少女の証言のもと、似顔絵をかいたら、また警察は驚いた。
なんと、その似顔絵は、あの亡きクリストファーにそっくりであったからだ。
不思議だ。不思議だ。と警察の人間が顔を見合わせる。

その直後。その似顔絵に夢中になっている間、クルスの遺体のそばに人が通った。
その人は、女性で、こういっていた。
「ダイヤモンドの階段なんて、そうそうつくるもんじゃないわね」


END




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【裏設定】
<名前>
娘と父の名前、シャルギエル。
男の名前、アドラメレク。このシャルギエルは天使の名前からきていて、アドラメレクは悪魔の名前からきている。
<「ダイヤモンドの階段」、「真珠の首飾り」>
この小説とまったく関係ないが、最近発売されたポケモンの二つのタイトル、「ダイヤモンド」と「パール」から。
<凶器と場所>
同じ「ダイヤモンド」で繋げている。
レイが死んだ場所→ダイヤモンドの階段
クルスを殺した凶器→ダイヤモンドのナイフ
<クルスの殺害された場所>
クルスの死んだ場所は、レイと初めて会った場所。
<ちなみに>
クルス→レイを殺す クルスが死んだのはクリストファーの仕返し。
最後の言葉をいったのはレイにそっくりなひと。
<最後の言葉>
「ダイヤモンドの階段なんて、そうそうつくるもんじゃないわね」
自分の死に場所が高級でおしゃれな場所だったことを、すこし悔いている。
ちなみに言った人間はレイにそっくり。
<ありえない設定>
何故、最後、クリストファーとレイのそっくりさんがでるのか。
それはまぁクルスに仕返しをしたかったわけなのですが、
何故そっくりだったかというと、
「怨念が取り付いた」から。
正常な真人間(男)→クリストファー(怨念)に取り付かれる→顔がクリストファーにそっくりになって、ダイヤモンドのナイフで殺害。
正常な真人間(女)→レイ(怨念)に取り付かれる→レイそっくりな顔に。そして一言。

そんな感じ。感想求む!!